IRATAとは、1987年イギリスで産業用ロープアクセス(注1)の組合として誕生し、災害防止を目的に技術の向上と作業者の資格制度を作り上げ、世界への普及に努めている団体です。現在イギリス・オーストラリア・アメリカ・中東など50数カ国、会員会社200社、約37,000人の技術者がいます。IRATAメンバーカンパニーであることが石油メジャーの入札参加資格になっている他、海外のゼネコン等で信頼性を高く評価されています。
オーストラリア大使館の紹介でIRATAを普及するために日本を訪れたHighQ(IRATAフルメンバーカンパニー)ピーター社長の“ロープアクセス作業の労働災害をなくしたい”という熱心なお話に共感し、資格取得にチャレンジすることにしました。
オーストラリアのブリスベンで、IRATA副会長でありHighQ取締役のカール氏にトレーニングを実施していただきました。
IRATAのトレーニングは、Two-rope(メインロープとバックアップロープを使用すること等)・fail-to-safe(安全索を別ロープ、別アンカーに取ること等)の徹底と、あらゆる場面を想定したレスキュー技術を習得することでロープアクセスに対する安心感と自信が自然に湧いてくるものでした。
メンバーカンパニーと資格取得者に対しては、第三者機関によるインスペクションが定期的に行われる制度になっておりそれにより信頼性の高さが保たれ、海外では顧客企業はもちろんのこと行政・労働衛生専門家等にも評価されているとのことでした。
ルナビルメンテナンスは、2010年にIRATAメンバーカンパニーを取得し、日本で初のIRATAトレーニングをロープアクセス従事者に提供することを計画しています。
私たちが滞在したブリスベンは、人口180万のオーストラリア第三の都市です。清潔に保たれた街の中をブリスベン川が流れ、都市と橋の美しい景観が印象的です。そこでHighQピーター社長、カール氏をはじめ魅力的で心温かい人たちに出会うことができました。
ブリスベン川とブリスベンの街並み
注1 ロープアクセスとは、重機や仮設足場等の作業設備を使わないで適切なアンカーポイントと熟練した技術で高所での作業を可能にするコストパフォーマンスの高い作業方法です。構造物が複雑であればあるほど有効な技術です。
IRATAトレーニング等についてのお問い合わせは HIGH Q へ
英語が苦手という方は下記のアドレスより日本語でお問い合わせいただけます。
highqinquiry@yahoo.co.jp
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